序章−卒業旅行の先は・・・その壱

それは高速バスを使ってT.D.R&T.D.Sに卒業旅行に向かうN女メンバーに突如として降りかかった災難だった。

旅行参加者は、N女での学生生活6年目のN嬢、パッションA子、トム、
I教官の卒論指導で精神病になりかけたT.A.T.S.U.ことルーシー&たつまき、
そして年上と年下に挟まれて、中間管理職的苦悩を必死に受けながらも、
涼しい顔をしながら彼女らの保護者的役割を司るママとO女史。



22時50分京都駅八条口発−T.D.R&T.D.S行きの夜行バス。
翌朝7時半には夢の国の駐車場に到着する予定になっている。



或ものは永遠のスター達に思いをはせ、
或ものは全てのアトラクションを制覇できるよう綿密に計画をねり、
或ものはパペットと話しをし、
或ものは鬱病かと間違うような暗い雰囲気を漂わせ、
そして或ものは・・・何をトチ狂ったのか、突然、前の座席に座っていた
メンバーの胸を触りだした。
たつまきである。たつまきが突然、何かに取り憑かれたかのように
「ウヒッ」と不敵な笑みを浮かべながらN嬢の胸をさわりだしたのである。



一時バス内は騒然となったものの、
N嬢の平手打ちが功を奏し、たつまきは夢の中へと逝かれてしまった。


その後メンバー達は
添乗員と運転手が見守る・・・というか唖然とする中、
殴り合いやロシアンルーレットなどの思い思いの行動を取りつつ順次眠りにつき、
卒業旅行は順調な滑り出しをしたかのように見えた。


しかし・・・。

これは、彼女たちに降りかかる悲劇のほんの幕開けでしかなかった。